インバウンド対応、何から始める?飲食店が最初にやるべき3つのこと

外国人観光客の来店機会は増えているが、対応できず機会損失している店舗が多い現状

外国から日本に遊びに来る人の数は、毎年どんどん増えています。都会のお店だけでなく、地方にある飲食店にも、外国のお客さんが来るチャンスが広がっています。

でも、お店の準備ができていないために、そのチャンスをのがしてしまっているお店も少なくありません。

「英語が話せないから対応できない」「多言語(たげんご。いろいろな国の言葉のこと)のメニューを作るお金がない」と考えて、後回しにしているお店の人は多いです。

しかし、じつはインバウンド対応(外国から来るお客さんに向けた対応のこと)の最初の一歩は、お金をかけずに始められることがほとんどです。

大事なのは、何から手をつけるかという順番です。看板やメニューを多言語にすることから始めたくなりますが、外国人のお客さんの行動を見ると、お店に来る前に、スマートフォンで情報を調べ終えていることが多いです。

つまり、お店に来る前の段階で「見つけてもらえるか」「安心して入れるお店だと思ってもらえるか」が、もう決まっているのです。

飲食店が最初にやるべき3つのことを、大事な順番に紹介します。どれも大きな準備やお金がかからず、今日から始められる内容です。

アクション1:Googleビジネスプロフィールを英語でも見られるようにする

外国人のお客さんが、ごはんを食べるお店を探すとき、多くの人はGoogleマップやGoogle検索を使います。

日本語が読めない人にとって、お店の情報が英語や他の言葉でも見られるかどうかは、そのお店に行くかどうかを決める大事なポイントになります。

看板やメニューを英語にする前に、まずGoogleビジネスプロフィール(お店の情報をGoogle地図やGoogle検索に載せるための無料の仕組み)を整えることから始めるとよいです。

お店を改装する必要がなく、お金もかからず、今日からすぐにできる対応だからです。

具体的に何をすればいいか

お店の名前・住所・営業時間といった基本の情報にくわえて、次のようなことを英語で書き足すことができます。

  • お店の説明文(どんなお店かを紹介する文章)
  • メニューの一部(料理の写真といっしょに、英語の名前を書く)
  • よく聞かれる質問への答え
  • お客さんが書いた口コミ(こみ)への返事

とくに効果が大きいのが、口コミへの返事です。外国人のお客さんは、お店に行く前に口コミを読みます。

とくに、自分と同じ外国人が書いた口コミを大事にする人が多いです。

日本語で書かれた口コミに、お店の人が英語で返事をしていると「このお店は外国人にもちゃんと対応してくれそうだ」と思ってもらいやすくなります。

気をつけたいこと

Googleの自動翻訳(コンピューターが自動で言葉を変えてくれる機能)にすべて任せてしまうと、変な言い回しになってしまい、お店の印象が悪くなることがあります。

お店の基本情報や説明文など、お客さんが行くかどうかを決めるときに読む大事な部分は、かんたんな英語でもいいので、お店の人が自分で書いておくほうがよいです。

英語の精度(せいど。正しさの度合いのこと)を上げたいときは、無料の翻訳ツールで下書きを作ってから、かんたんな文章に整えて載せる方法が現実的です。

アクション2:多言語メニューを用意する

Googleビジネスプロフィールの対応ができたら、次はメニューを外国人のお客さんにもわかるようにすることです。

いきなり全部のメニューをきれいな英語に作りかえる必要はありません。まずは「最低限これだけあれば安心」というラインから始めることが大事です。

まず取り組みたいこと

  • 人気のメニュー、よく注文される料理だけでもいいので、料理名の下に英語を書き足す
  • 料理の写真をメニューにたくさんのせる(写真があれば、言葉がわからなくても注文しやすくなる)
  • アレルギー(体に合わない食べ物のこと)や辛さのレベルを、マークや絵で示す
  • QRコード(スマートフォンのカメラで読み取ると、ウェブサイトにつながる四角い模様)を置いて、翻訳された詳しいメニューをスマートフォンで見られるようにする

便利な道具を使う方法

自分で英語のメニューを一から作るのが大変な場合は、翻訳機(ほんやくき。話した言葉を別の言葉に変えてくれる機械)や、多言語対応のレジを使う方法もあります。

これらの道具を使えば、注文のときに言葉が通じなくても、お店の人とお客さんがやりとりしやすくなります。

どんな翻訳機やレジがあるかは、タビウケのそれぞれの比較記事で詳しく紹介していますので、あわせて読んでみてください。

気をつけたいこと

英語だけでなく、中国語や韓国語などほかの言葉が必要になることもあります。

どの言葉から対応するべきかは、お店に来るお客さんの国によって変わりますので、まずは自分のお店にどこの国のお客さんが多いかを確認することから始めるとよいです。

アクション3:キャッシュレス決済と、かんたんな英語のフレーズを用意する

最後のアクションは、会計のときに困らないようにすることと、接客の場面で使えるかんたんな英語を用意しておくことです。

キャッシュレス決済(現金を使わずに支払う方法)

外国人のお客さんの多くは、自分の国の習慣から、現金よりもクレジットカードやスマートフォンでの支払いを好みます。

会計のときに「現金しか使えません」と伝えると、その場でお客さんが困ってしまい、次から来てもらえなくなることもあります。

すでにクレジットカードが使えるお店でも、スマートフォンをかざすだけで払えるタッチ決済や、海外でよく使われる決済アプリに対応しているかどうかを、あらためて確認しておくとよいです。

かんたんな英語のフレーズ

英語を流暢(りゅうちょう。すらすらと話せること)に話せる必要はありません。よく使う場面のフレーズを、いくつか覚えておくだけで十分です。

  • 「いらっしゃいませ」→ Hello, welcome.
  • 「何名様ですか」→ How many people?
  • 「少々お待ちください」→ One moment, please.
  • 「お会計はこちらです」→ Here is your bill.

これらのフレーズを紙に書いてレジのそばに貼っておくだけでも、お店の人が安心して接客できるようになります。

補助金(ほじょきん。国や自治体からお店に出るお金の支援)を使う方法

キャッシュレス決済の機械を新しく入れるときや、多言語対応のレジを導入するときには、補助金を使える場合があります。

自己負担を減らしながら対応を進めたいお店は、タビウケの補助金申請代行比較記事もあわせて確認してみてください。

まとめ

ここまで、飲食店が最初に取り組みたい3つのアクションを紹介しました。

  1. Googleビジネスプロフィールを英語でも見られるようにする
  2. 多言語メニューを用意する
  3. キャッシュレス決済と、かんたんな英語のフレーズを用意する

どれも大きな設備投資や、難しい英語の勉強を必要としません。今日から少しずつ始められることばかりです。
もっと詳しく知りたい方は、タビウケの中にある、それぞれのテーマに合わせた記事も参考にしてみてください。

この記事を書いた人

旅行、観光、IT・Webマーケティングの仕事に25年ほど携わってきた40代。現在はインバウンド対応に悩む店舗・宿泊施設の方々に向けて、実際に使えるツールや方法をまとめています。導入コストや使い勝手を含めて丁寧に検証することを心がけています。