日本には、海外のメディアやSNSで「信じられないほど美しい」と紹介される絶景スポットが数多く存在します。
棚田に広がる朝霧、季節ごとに表情を変える湖、天空にそびえる鳥居。こうした風景が外国人旅行者の心をとらえ、「日本に行ったら必ず訪れたい場所」としてSNS上で広まっています。
訪日外国人の旅行スタイルは、東京・京都・大阪といった定番の観光地を巡るだけでなく、地方の隠れた名所を自分で見つけて訪れるというスタイルへと変化してきています。
円安の影響もあり、日本を訪れる外国人観光客の数は増加傾向にあります。そしてSNSで話題になった絶景スポットには、国籍を問わず多くの外国人旅行者が集まるようになっています。
こうした変化は、地方の飲食店・小売店・宿泊施設にとって大きなチャンスです。
自分の店舗の近くに外国人旅行者が訪れる絶景スポットがあるなら、その需要を取り込むための準備を今から始めることが、インバウンド集客への近道になります。
この記事では、2026年6月19日に放送された「ザワつく!金曜日×絶景GP一茂とドローンの会〜初夏に見たい日本の絶景ベスト20〜」において、ドローン映像で話題になった日本の絶景スポットを20か所、20位から1位の順番でご紹介します。
各スポットの見どころとあわせて、近隣で事業を営む方に向けたインバウンド対応のヒントもお届けします。日本の美しさを再発見しながら、集客のアイデアを一緒に考えてみましょう。
第20位 隠岐諸島(島根県)
島根半島の北方約40〜80kmの日本海に浮かぶ隠岐諸島は、4つの有人島と約180の小島からなる離島群です。
2015年にユネスコ世界ジオパークに認定されており、約600万年前の火山活動が生み出した断崖絶壁や透き通る海が広がります。
特に西ノ島の摩天崖はドローン映像との相性が抜群で、高さ257メートルの断崖が日本海に落ち込む圧倒的なスケールは、「日本にこんな景色があるのか」と世界中の旅行者を驚かせます。

ローソク島の夕陽は島を代表する絶景で、岩礁の先端に太陽が重なる瞬間を狙って遊覧船が出ています。
訪れるにはフェリーや飛行機でのアクセスが必要で、滞在型の旅が前提となるため、宿泊施設や飲食店にとっては一人当たりの滞在日数が長い外国人観光客を取り込みやすいエリアです。
多言語対応のメニューや決済手段の整備が集客に直結します。
ベストシーズン: 天候が安定する5〜9月。ローソク島の夕陽は通年で遊覧船が出ています。
インバウンド対応のヒント: 離島という性質上、宿泊や飲食の選択肢が限られているため、多言語メニューや外国語対応の観光案内を整えるだけで、他の宿泊施設との大きな差別化になります。
第19位 丸山千枚田(三重県 熊野市)
三重県熊野市紀和町に広がる丸山千枚田は、約1,340枚もの棚田が山の斜面に連なる、見下ろせる枚数では日本最大級の棚田スポットです。
「日本の棚田百選」にも選定されており、春は水を張った田んぼが青空や夕陽を映す水鏡となり、秋は黄金色の稲穂が斜面を染め上げます。
地元住民が力を合わせて一時は530枚まで減少した棚田を1,340枚まで復田した、保全活動の歴史も感動的です。

毎年6月上旬に行われる伝統行事「虫おくり」では、夕暮れ時に棚田の畦に無数のキャンドルが灯り、幻想的な光景が広がります。
この風景はSNS映えするとして海外でも広まりつつあります。なお棚田内でのドローン撮影は禁止されているため、来訪者へのマナー周知も大切なポイントです。
ベストシーズン: 水鏡が美しい5〜6月と9〜10月。虫おくりが行われる6月上旬も見どころです。
インバウンド対応のヒント: 熊野古道など世界遺産と組み合わせたルートで訪れる外国人観光客も多く、近隣の飲食店や宿泊施設には食事制限(ハラール・ベジタリアン)への対応ニーズが高まっています。
第18位 星峠の棚田(新潟県 十日町市)
新潟県十日町市松代地区に広がる星峠の棚田は、大小さまざまな約200枚の田んぼが魚の鱗のように斜面に連なるスポットです。
NHK大河ドラマ「天地人」のオープニングに使われたことでも知られ、2022年には農水省「つなぐ棚田遺産」に認定されました。
最大の見どころは、田んぼに水が張られる春と秋の早朝に発生する雲海です。

朝もやの中に棚田が浮かび上がり、朝日に照らされて黄金色に輝く光景は「この世のものとは思えない」と、海外の旅行者からも高く評価されています。
日の出前からスタンバイするカメラマンが全国から集まるほどの人気スポットで、外国人旅行者の訪問も増えています。なお冬季(12月〜4月中旬頃)は豪雪のため道路が閉鎖されます。
ベストシーズン: 雲海と水鏡が重なる5月下旬〜6月と、10月下旬〜11月の早朝。
インバウンド対応のヒント: 早朝訪問が多いため、朝食を提供できる宿泊施設や近隣のカフェには需要があります。アクセスが不便なエリアのため、多言語の道案内やピックアップサービスも喜ばれます。
第17位 秋扇湖(秋田県 仙北市)
秋田県仙北市の抱返り渓谷に位置する秋扇湖(あきおうぎこ)は、旧玉川発電所の建設によって生まれた人造湖です。
例年5月中旬から6月上旬にかけて湖の水位が下がると、湖底に沈んでいた木々が水面上に姿を現す「水没林」が出現します。
深緑の山々に囲まれた湖面から白い枯れ木が静かにそびえる光景は、現実離れした神秘的な雰囲気を漂わせており、国内外の写真家やSNSユーザーから「日本のモン・サン=ミシェルのよう」と称されることもあります。

秋田の奥深い自然の中に突然現れるこの幻想的な風景は、インバウンド旅行者の「まだ知られていない日本」への関心とも合致しています。
アクセスは車が中心で、乳頭温泉郷や角館など秋田の観光拠点と組み合わせたルートで訪れる旅行者も多いです。
ベストシーズン: 水没林が出現する5月中旬〜6月上旬。
インバウンド対応のヒント: 乳頭温泉や角館と組み合わせて周遊するルートが定番のため、周辺の旅館や土産物店での多言語対応・キャッシュレス決済の整備が集客に直結します。
第16位 仏ヶ浦(青森県 青森市)
青森県下北半島の西岸に位置する仏ヶ浦は、約2kmにわたって白緑色の奇岩・奇石が海岸線に連なる絶景スポットです。
凝灰岩が長い年月をかけて波や風に侵食され、仏像や仏具を思わせる不思議な形状を生み出しました。
国の天然記念物・名勝にも指定されており、「神仏が作りたもうた浄土」とも称されます。

陸路でのアクセスは険しい山道を経由するため、下北半島の脇野沢港や佐井港からの遊覧船が主な観光ルートとなっています。
海上からドローンで撮影した映像では、エメラルドグリーンの海に白い奇岩群が浮かぶ光景が圧巻で、欧米の旅行者から「日本のフィヨルド」とも呼ばれています。
本州最北端の下北半島という立地から、外国人観光客にとっては「日本の秘境」としての魅力が高いスポットです。
ベストシーズン: 遊覧船が運航する5月〜10月。天候が安定する7〜9月がおすすめです。
インバウンド対応のヒント: 遊覧船の乗り場周辺には飲食施設が少なく、観光案内も日本語中心です。
英語・中国語などの多言語案内板の整備や、遊覧船の予約を多言語で受け付けられる仕組みが整えば、外国人観光客の満足度向上に大きくつながります。
第15位 下灘駅(愛媛県)
愛媛県伊予市にあるJR予讃線の下灘駅は、ホームの目の前に伊予灘が広がる「日本一海に近い駅」として知られています。
1977年の映画「男はつらいよ」への登場以来、数多くの映画やドラマのロケ地として使われてきました。
1998年からJRの「青春18きっぷ」のポスターに起用されたことで全国的な知名度を得て、近年はSNSを通じて海外にも広がっています。

日中は海面がきらきらと光り、夕暮れ時は黄金色に染まる伊予灘を前に、無人駅のホームで静かに佇む光景が絵になるとして、アジア圏の若い世代を中心に人気が高まっています。
駅前には「下灘珈琲」が出店しており、天気の良い日にコーヒーを片手に絶景を楽しむスタイルも旅行者に人気です。
愛媛県全体のインバウンド観光客数は過去最多を更新しており、その勢いはしばらく続くと見られています。
ベストシーズン: 夕陽が美しい夕暮れ時は通年楽しめます。春から秋の晴れた日が特におすすめです。
インバウンド対応のヒント: 無人駅のため周辺の飲食・観光施設が少なく、多言語の案内板整備が急務です。
SNSでの拡散力が高いスポットなので、周辺施設のGoogleビジネスプロフィール多言語対応も集客に直結します。
第14位 鋸山( のこぎりやま )のラピュタ壁(千葉県 富津市)
千葉県富津市と鋸南町にまたがる鋸山は、江戸時代から続いた房州石の採掘で知られる山です。
その石切場跡に残るのが「ラピュタの壁」と呼ばれるスポットで、最大垂直面96メートルの断崖絶壁が連なる圧巻の光景は、スタジオジブリの映画「天空の城ラピュタ」の世界観に重なるとして話題になりました。

自然の断崖ではなく、人の手によって長い年月をかけて掘り進められた産業遺産という点が、外国人旅行者にとっても興味深いポイントです。
東京からのアクセスが比較的よく、ロープウェイを使えば手軽に山頂付近まで行けるため、首都圏からの日帰り旅行先として訪日外国人にも選ばれています。
なお鋸山日本寺の拝観料は現金のみのところもあるため、キャッシュレス決済への対応が課題として残っています。
ベストシーズン: 新緑が美しい4〜5月と、紅葉の10〜11月。秋の晴れた日には富士山も望めます。
インバウンド対応のヒント: 東京からのアクセスが良い一方、現金のみ対応の施設が多く残っているため、キャッシュレス決済の導入が外国人観光客の満足度向上に直結します。
第13位 北沢浮遊選鉱場(新潟県 佐渡島)
新潟県佐渡島の相川地区に残る北沢浮遊選鉱場跡は、かつて佐渡金山の鉱石処理を担っていた巨大な産業遺構です。
使われなくなったコンクリート構造物に植物が絡みつく姿が、映画「天空の城ラピュタ」の世界を思わせることから「佐渡のラピュタ」とも呼ばれ、国内外から注目を集めています。
例年4月から1月にかけて実施されるライトアップでは、昼間とはまったく異なる幻想的な光景が広がり、SNSでの拡散力も高いスポットです。

佐渡金山は2024年にユネスコ世界文化遺産に登録されており、世界遺産としての知名度向上により、今後さらに外国人旅行者の訪問が増えることが見込まれています。
離島という立地から宿泊を伴う訪問が多く、島内の宿泊施設や飲食店にとってはインバウンド対応を整える絶好のタイミングです。
ベストシーズン: ライトアップが実施される4〜1月。昼間は通年訪問可能です。
インバウンド対応のヒント: 世界遺産登録を機に外国人観光客が増加傾向にあります。
佐渡金山と合わせた周遊ルートでの来訪が多いため、島内の宿泊施設や飲食店での多言語対応が急務です。
第12位 しまなみ海道(広島県 尾道市 – 愛媛県 今治市)
広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶしまなみ海道は、瀬戸内海に浮かぶ島々を9つの橋で結ぶ約60キロのルートです。
CNNが「世界で最も素晴らしい7つのサイクリングコース」の一つに選出したことで、欧米を中心に世界中のサイクリスト・写真家が訪れる国際的なスポットになっています。
自転車や徒歩での旅行が可能で、橋の上から眺める多島海の絶景はドローン映像でも圧巻の美しさです。

海の上を渡るような感覚と、穏やかな瀬戸内の島の暮らしに触れられる体験型の旅先として、外国人旅行者からの評価が特に高いエリアです。
レンタサイクルの整備や宿泊施設の充実も進んでおり、旅のスタイルに合わせた楽しみ方ができます。
ベストシーズン: 春(3〜5月)と秋(9〜11月)が気候的に最適。サイクリングは通年可能ですが夏の暑さには注意が必要です。
インバウンド対応のヒント: 欧米系の旅行者に特に人気が高く、英語での情報発信が集客に直結します。
海外発行クレジットカードへの対応とあわせて、レンタサイクル拠点での多言語案内の充実が求められています。
第11位 富士芝桜まつり(山梨県 甲府市)
山梨県富士河口湖町で毎年4月中旬から5月下旬にかけて開催される富士芝桜まつりは、富士山を背景に約80万株の芝桜が地面を鮮やかなピンクや白に染め上げる絶景イベントです。
富士山という日本を代表するシンボルと、季節の花が織りなすコントラストはドローン映像での美しさが特に際立ち、SNSやYouTubeで世界中に拡散されています。

アジア圏を中心に外国人旅行者の来場が非常に多く、会場周辺は例年大変な混雑となります。
日本らしさと視覚的なインパクトが合わさったこのイベントは、初めて日本を訪れる外国人旅行者にとっても強い印象を与えるスポットです。
期間限定のイベントのため、混雑対策と多言語案内の整備が運営上の課題になっています。
ベストシーズン: 毎年4月中旬〜5月下旬の開催期間中。最新の開催日程は主催者の公式サイトでご確認ください。
インバウンド対応のヒント: 会場周辺の飲食店・土産物店は短い期間に外国人観光客が集中します。会計時のキャッシュレス決済対応と多言語メニューの整備が、混雑期の対応力を大きく左右します。
第10位 菊池渓谷(熊本県 熊本市)
熊本県菊池市の阿蘇外輪山北西部に広がる菊池渓谷は、日本名水百選・日本の滝百選・日本森林浴の森百選など数多くの「百選」に選ばれた自然の宝庫です。
標高500〜800メートルの広大な天然生広葉樹の森の中を、阿蘇外輪山から湧き出した伏流水が流れ、四季折々の美しさを見せてくれます。

特に夏の早朝、木々の葉の隙間から降り注ぐ光のカーテン(光芒)が渓谷全体を幻想的に照らし出す光景は、ドローン映像でも息をのむ美しさです。
秋には紅葉が渓谷を彩り、夜間には竹灯籠とライトアップによる幻想的なイベントも開催されています。渓谷内でのドローン飛行は国の許可が必要で制限されているため、映像撮影には事前確認が必要です。
ベストシーズン: 光芒が見られる夏の早朝(7〜8月)と、紅葉が美しい10〜11月。秋のライトアップイベントも必見です。
インバウンド対応のヒント: 阿蘇との周遊コースで訪れる外国人旅行者が増えています。入口付近の観光情報発信施設での多言語案内の充実が、外国人観光客の満足度向上に直結します。
第9位 青ヶ島(東京都)
東京都に属しながら、都心から約360キロ南の太平洋上に浮かぶ青ヶ島は、人口約170人の日本一人口が少ない村です。
島全体が火山の火口であり、外輪山の中にさらに内輪山「丸山」がそびえる世界でも珍しい二重式カルデラ火山という地形を持ちます。
この異世界のような光景はアメリカの環境保護NGOが発表した「死ぬまでに見るべき絶景13」にも選出されており、海外からの注目も高まっています。


地熱を利用した天然サウナ「ひんぎゃ」や地熱釜での料理体験、満天の星空なども島の魅力です。
アクセスは八丈島からフェリー(就航率約50〜60%)かヘリコプターに限られ、宿泊施設も民宿6軒のみという希少性が「行けた人だけの絶景」として外国人旅行者の好奇心をかき立てています。
ベストシーズン: 天候が比較的安定する4〜6月がアクセスしやすい時期です。星空目当てなら光が少ない新月前後が特におすすめです。
インバウンド対応のヒント: 宿泊施設が少ないため、限られた民宿での英語対応や多言語の事前予約受付が競争力の決め手になります。
島内は電波が届かない場所も多いため、オフライン対応の多言語ガイドを提供できると外国人旅行者に喜ばれます。
第8位 雪の大谷(富山県 富山市)
富山県立山町にある雪の大谷は、立山黒部アルペンルートの最高地点・室堂平(標高約2,450メートル)で毎年4〜6月頃に公開される、雪壁の回廊です。
除雪作業によって切り開かれた雪の壁の高さは最大で20メートル前後にもなり、その中を歩けるウォークイベントが毎年開催されています。

真っ白な雪の壁がそびえる光景はドローン映像で見ても圧巻で、まるで地球の別の惑星に来たような非日常感が外国人旅行者を魅了しています。
近年は台湾・香港・タイなどアジア圏からの旅行者が特に多く、「雪の大谷」という名称がSNS上で広まり、アルペンルートのシンボル的存在になっています。
冬に雪を見たことがない国々からの観光客にとって、20メートルの雪壁は想像を超えた衝撃体験となります。
ベストシーズン: 雪の大谷ウォークの開催期間(例年4月中旬〜6月中旬頃)が見どころです。最新の開催日程は公式サイトでご確認ください。
インバウンド対応のヒント: アルペンルート沿いの施設でのキャッシュレス決済対応が急務です。アジア圏からの旅行者が多いため、中国語・韓国語・英語での案内板整備が集客に直結します。
第7位 九十九島の夕陽(長崎県 佐世保市)
長崎県佐世保市から平戸市にかけての海域に広がる九十九島(くじゅうくしま)は、大小208の島々が点在する複雑なリアス海岸の絶景エリアで、西海国立公園の一部に指定されています。
「九十九」という名は「無数の」という意味で、島の密度は日本最大級とされています。
特に夕暮れ時の光景は格別で、無数の島々の間に沈む夕陽がオレンジ色に海面を染め上げる様子は「日本の夕陽百選」にも選定されています。

遊覧船やカヤック体験で島々の間を縫うように進む体験型観光が外国人旅行者にも人気で、ハウステンボスとの周遊コースで訪れる旅行者も多くなっています。
島の新鮮な魚介類を使った料理も、グルメ目当ての外国人旅行者を引きつける要因の一つです。
ベストシーズン: 夕陽が美しい時期は通年ですが、空気が澄んで視界が良い秋(10〜11月)と春(3〜5月)が特におすすめです。
インバウンド対応のヒント: ハウステンボスや長崎市内と組み合わせた周遊ルートで訪れる外国人観光客が多いため、遊覧船の多言語対応と周辺の飲食店でのアレルギー表示の整備が喜ばれます。
第6位 美瑛町( びえいちょう )の丘(北海道 美瑛町)
北海道上川郡美瑛町は、なだらかな丘陵地帯に広がるパッチワーク状の畑の絶景で知られています。
麦・じゃがいも・ひまわり・ラベンダーなど季節ごとに色が変わる畑が丘一面に広がり、ドローンで上空から見ると、まるで巨大な芸術作品のような光景が広がります。

「パッチワークの路」「ケンとメリーの木」「セブンスターの木」など写真映えするスポットが点在し、海外の旅行誌でも繰り返し紹介されています。
特に台湾・中国・韓国からの旅行者に絶大な人気を誇り、レンタサイクルや観光バスで丘を巡るスタイルが定番です。
隣接する富良野のラベンダー畑とのセットで訪れる外国人旅行者も多く、北海道インバウンドの中核を担うエリアになっています。
ベストシーズン: ラベンダーが見頃の7月、ひまわりの8月、紅葉の10月がそれぞれ人気です。一面の雪景色が広がる2〜3月の冬景色も近年注目されています。
インバウンド対応のヒント: 丘の間を走る農道での観光マナー問題が地元の課題となっています。多言語での観光マナー啓発と、農地への立入禁止エリアの多言語サイン整備が急務です。
第5位 野付半島(北海道)
北海道の東端、知床半島と根室半島の中間に位置する野付半島は、全長約26キロという日本最大の砂嘴(さし)です。
砂嘴とは海水によって運ばれた土砂が堆積してできた地形で、まるで海の上に細長い陸地がのびているような異世界的な光景を生み出しています。
半島内で特に知られるのが「トドワラ」で、地盤沈下によって海水に浸食されたトドマツの立枯れが荒涼とした幻想的な景色を作り出しています。

2005年にラムサール条約登録湿地に認定されており、タンチョウ・オオワシ・オジロワシなど希少な野鳥の越冬地としても世界的に注目されています。
北海道遺産にも認定されたこの場所は、「地の果て」のような圧倒的なスケールと手付かずの自然が、欧米の自然愛好家や野鳥観察者を引きつけています。
ベストシーズン: 花々が咲き誇る5〜8月と、渡り鳥が集まる秋(9〜11月)。厳冬期(1〜2月)には流氷と野鳥の組み合わせが楽しめます。
インバウンド対応のヒント: 欧米系のバードウォッチャーや自然愛好家の訪問が多いため、英語対応のネイチャーガイドサービスや、野鳥情報を多言語で提供できるツールの整備が差別化につながります。
第4位 高屋神社 天空の鳥居(香川県 観音寺市)
香川県観音寺市の稲積山頂上、標高404メートルに鎮座する高屋神社の本宮には、「天空の鳥居」と呼ばれる絶景スポットがあります。
鳥居の向こう側に観音寺市街と雄大な瀬戸内海が一望できるその光景は、「四国八十八景」にも選ばれており、SNSでの拡散をきっかけに国内外から多くの旅行者が訪れるようになりました。

鳥居をくぐり抜けた先に青い海と空が広がるフォトジェニックな構図は、竹田城や伏見稲荷とは異なる「日本の神社建築と絶景の組み合わせ」として外国人旅行者に強い印象を与えます。
山頂へは徒歩・車・シャトルバスなど複数の手段がありますが、土日祝はシャトルバスのみとなるため事前確認が必要です。
観音寺市の公式観光情報は日本語・英語・中国語(繁体字・簡体字)・韓国語の5言語に対応しています。
ベストシーズン: 空が澄んで瀬戸内海の眺望が良い春(3〜5月)と秋(9〜11月)。混雑が少ない平日の早朝訪問がおすすめです。
インバウンド対応のヒント: 混雑時はシャトルバスの運行情報を多言語でSNS発信すると外国人旅行者への事前情報として効果的です。
周辺の宿泊施設は繁忙期に早期満室になるため、多言語の予約受付対応が集客の鍵になります。
第3位 メタセコイア並木(滋賀県 高島市マキノ町)
滋賀県高島市マキノ町の県道沿いに約2.4キロにわたって続くメタセコイア並木は、約500本のメタセコイアが整然と立ち並ぶ圧巻の光景です。
1981年に防風林として植えられたものが現在では高さ25メートル前後にまで成長し、「新・日本街路樹百景」「日本紅葉の名所100選」にも選定されています。
春の新緑・夏の深緑・秋の黄金色の紅葉・冬の雪をまとった姿と、四季ごとにまったく異なる表情を見せる点が旅行者を繰り返し引きつける魅力です。

ドローン映像では並木が延々と続くスケール感が際立ち、まるでヨーロッパの田舎道を思わせると外国人旅行者から評価されています。
2025年4月にはメタセコイア並木沿いに引退した競走馬との乗馬体験施設もオープンし、観光コンテンツがさらに充実しています。
ベストシーズン: 紅葉が見事な11月下旬〜12月上旬と、新雪をまとった1〜2月が特に人気です。
インバウンド対応のヒント: 道路の真ん中での撮影や路上駐車など、観光マナーの問題が課題となっています。多言語でのマナー啓発と、無料駐車場(マキノピックランド)への誘導案内の多言語化が急務です。
第2位 浜野浦の棚田(佐賀県 玄海町)
佐賀県玄海町の浜野浦川沿いに広がる浜野浦の棚田は、自然の地形に沿って約283枚の田んぼが海へと続くように重なり合う絶景スポットです。
「日本の棚田百選」「佐賀県遺産」「指定棚田地域」にも認定されており、戦国・江戸時代から大切に守られてきた石積みの棚田が現在も農業と景観の両面で維持されています。


田植えの時期(4月上旬〜5月上旬)に水を張った棚田がオレンジ色の夕陽を受けて輝く光景は、ドローン映像での美しさが特に際立ちます。
また毎年ゴールデンウィーク期間中には地域の感謝を込めたサプライズ花火イベントが開催され、夕陽に染まる棚田と花火が重なる光景が話題を呼んでいます。
外国人旅行者にとって「日本の農村の美しさ」を体感できるスポットとして評価が高まっています。
ベストシーズン: 水を張った棚田が美しい4月上旬〜5月上旬の田植え時期。夕陽との組み合わせが格別で、花火イベントも必見です。
インバウンド対応のヒント: 夕暮れ時に集中する訪問者に向けて、周辺の飲食店や農産物直売所での多言語対応と、棚田保全活動への参加体験プログラムを英語で提供できると差別化になります。
第1位 白川湖の水没林(山形県 飯豊町)
山形県飯豊町の白川湖で毎年春の約2ヶ月間だけ現れる「水没林」は、日本百名山・飯豊連峰からの大量の雪解け水が白川ダム湖に流れ込み、シロヤナギの木々が水の中から生えているかのように見える幻想的な光景です。
木々が芽吹く前の3月下旬から4月中旬は湖岸の残雪とともに白一色の静寂の世界が広がり、4月中旬から5月中旬になると若葉が芽吹いて湖面が鮮やかな緑に輝きます。

カヌーで水没林の中を進むツアーは、水没林を舞台にした体験型観光として観光庁の「スポーツ文化ツーリズムアワード2024」を受賞しており、国内外への情報発信に力が入れられています。
2026年度からは混雑緩和のため駐車場の管理システムも整備され、年々観光インフラが充実しています。
短い期間にしか見られない「今だけの絶景」という希少性が外国人旅行者にも強く響いています。
ベストシーズン: 白の水没林が美しい3月下旬〜4月中旬と、緑の水没林が見頃の4月中旬〜5月中旬。カヌーツアーは事前予約がおすすめです。
インバウンド対応のヒント: カヌーツアーの多言語予約対応と、現地での英語ガイド整備が外国人旅行者の満足度向上に直結します。2026年度から導入された駐車場管理システムの多言語対応も、今後の課題として注目されます。
絶景スポット周辺の事業者が意識すべきこと
今回紹介した20か所の絶景スポットは、北海道から九州まで全国各地に点在しています。
共通して言えるのは、こうした絶景スポットの近くには必ず「宿泊・飲食・土産・体験」のニーズが生まれるということです。
外国人旅行者がSNSで見つけた絶景を目指して地方を訪れる時代に、周辺で事業を営む方がインバウンド対応を整えることは、集客の大きなチャンスにつながります。
多言語対応は最低限の準備として整えよう
外国人旅行者が増えているスポットの周辺では、日本語しか対応していない飲食店や宿泊施設に対して「言葉が通じなかった」という口コミが投稿されるケースが増えています。
翻訳デバイスの導入や多言語メニューの作成など、まずできる範囲から対応を始めることが大切です。
翻訳デバイスの選び方や多言語メニューの作り方については、本サイトの多言語対応カテゴリで詳しく解説しています。
キャッシュレス決済は外国人客の「来店の壁」を下げる
今回紹介したスポットの多くは地方に位置しており、現金のみ対応の施設がまだ多く残っています。
訪日外国人の多くは海外発行のクレジットカードやAlipay・WeChat Payなどのスマートフォン決済を使いたいと考えています。
「払えない」というトラブルは口コミに直結するため、キャッシュレス決済の導入は優先度の高い対応事項の一つです。導入方法や費用については、本サイトの予約・決済カテゴリを参考にしてください。
口コミへの対応が次の外国人客を呼ぶ
絶景スポットを訪れた外国人旅行者は、TripAdvisorやGoogleレビューに感想を投稿することが多いです。
近隣施設がこうした口コミに丁寧に返信することで、次に同じスポットを訪れる外国人旅行者への信頼感につながります。
口コミ管理ツールの活用については、本サイトの集客・Webカテゴリで詳しく紹介しています。
SNSでの情報発信で「来訪前」から接点を作る
外国人旅行者の多くは、渡航前にSNSやYouTubeで目的地の情報を収集しています。
絶景スポット周辺の施設がInstagramやTikTokで多言語の情報を発信することで、渡航を検討している段階から旅行者との接点を作れます。
SNS集客については、本サイトのSNS広告代理運用サービス比較記事もあわせてご覧ください。
小さな積み重ねが、「また日本に来たい」「友人にも勧めたい」という気持ちを生み出します
日本には、まだ世界に十分知られていない絶景が各地に点在しています。今回ドローン映像で紹介した20か所は、その一部に過ぎません。
こうした場所が一枚の写真や一本の動画をきっかけにSNSで広まり、世界中の旅行者を地方へと引き寄せる。その流れはすでに始まっており、これからもさらに加速していくと見られています。
絶景そのものは自然や歴史が生み出したものですが、訪れた外国人旅行者が「良い体験だった」と感じるかどうかは、周辺の施設や地域の受け入れ体制によって大きく変わります。
言葉が通じた、会計がスムーズだった、口コミに丁寧に返信してくれた。こうした小さな積み重ねが、「また日本に来たい」「友人にも勧めたい」という気持ちを生み出します。
タビウケでは、こうしたインバウンド対応に役立つ情報を引き続き発信していきます。
翻訳デバイス・POSレジ・予約システム・口コミ管理・SNS集客など、事業者の方が実際に使える情報を丁寧にまとめていきますので、ぜひ他の記事もあわせてご覧ください。


